PS4の分解は何故行ってはいけないのか

PS4を清掃しようとしたり、何らかの整備をしようとしたりなどで、検索サイトでキーワード検索を行うと、何かと「分解清掃」という言葉が目に入る筈です。

「分解清掃をやってみた」「分解清掃のススメ」など、PS4本体を分解して掃除してみた系の動画やサイトもよく見受けられると思います。

しかしこの分解清掃、当然「やってはいけないこと」です。

無理に実行すると自ら故障の原因を作ってしまうことになります。

今回はそんな「分解」について詳しく説明をしていきたいと思います。

▼「分解」とは具体的にどのようなことを言うのか

言葉的な分解の定義として「一つに結合しているものを要素や部分に分けること」を言います。

一般的に組みあがった機械をパーツ一つ一つにばらしていくと「分解」ということになると思います。

PS4の「分解」の定義は、「背面にある『分解禁止シール』を剥がして出てきたネジに手を付けた」時点でそうとされます。

「分解禁止シール」の後ろには端子ではなく、特殊なドライバーを使用しないと外せないネジが存在します。

このネジは「トルクネジ」と言い、普通の人が持っているようなドライバーではネジ頭を潰してしまったりするため、そもそも外すことが不可能です。

そんなトルクネジを自らの意志で特殊なドライバーを使用して外し、組みあがったPS4をパーツにしていくのは「分解」に当たります。

・これは分解ではない例

PS4の表面にあるベイカバーを取ること、内蔵ハードディスクの交換は分解に当たりません。

これら二つの方法は、公式でも説明がされています。

そして内蔵ハードディスクを外すためのドライバーは、一般家庭でも簡単に購入可能なプラスドライバーです。

H1番のプラスドライバーを使用するだけで、交換が可能となっています。

特殊なドライバーを使用したりしないため、誰でも出来るし、禁止もされていないということになります。

▼なぜ分解してはいけないのか

では、なぜPS4は分解清掃及び修理してはいけないのでしょうか。

その理由を紹介します。

・むしろ症状を悪化させる可能性がある

最も大きいと言っても良い理由です。

仮にPS4のトルクネジを外すことが可能だとして、PS4の中を開いて見たとしても、間違いなく素人目には何が悪いのかさっぱりわからないでしょう。

PS4は様々な働きをする機関や基盤が複雑に組み合わさって出来上がった機械です。

特別な講習や訓練などを受けていない人間が付け焼刃の知識で修理を試みようとしても、土台無理な話です。

近年は「分解清掃をやってみた」「自己修理してみた」などのレポートや動画なども多く上がっており、自分にも出来そうな錯覚に陥るかもしれません。

しかし、そうやって自分で修理を試みて基盤を傷つけてしまい起動しなくなってしまったり、本来ならば弄らなくて良いケーブルを切ってしまったりなどのトラブルも多々存在する物事実です。

そうして自分で分解して修理及び清掃を行った結果、修理する前よりも状況が悪くなったり、結局機体をダメにしてしまうこともあります。

PS4がおかしいな、と思ったら、素直にオンライン修理申し込みを行いましょう。

・元に戻せなくなる

素人が付け焼刃の知識で分解清掃や修理を行ったところ、分解したPS4を元に戻せなくなる、といったトラブルが起きる場合もあります。

重ね重ね言いますが、PS4は様々な機関や基盤が複雑に組み合わさって出来上がった機械です。

そう簡単に外して、組んでとはいきません。

大体の場合はちゃんと組んだはずなのにPS4の蓋が閉まらなくなってしまったり、なぜかネジが余るなどの事態に陥ってしまいます。

勿論、これが故障の原因になる可能性も大いにあります。

元々ぴったりと組み合わさっていた代物に手を加えるのですから、当然何らかの不具合が出るのは必至でしょう。

・修理を拒否されることもある

PS4の分解禁止シールが剥がれているハードは、公式から修理を断られることもあります。

公式の「アフターサービス規定」にもしっかりとその旨が記述されています。

(引用:https://www.jp.playstation.com/support/ps4/repair/warranty.html

なので、分解清掃を行ったり修理を行った製品が不調だからと言って、ソニー公式の修理に持ち込んでも、修理を受け付けてくれないという可能性があるのです。

だったらと民間の修理業者に持ち込んでも、本体内部の状態によっては普通に修理に出したり、本体を中古で購入するよりずっと料金がかかってしまうということもあるようです。

間違って分解禁止シールを剥がしてしまい、不正な分解や改造の痕跡が見つけられない場合は公式のサポートの裁量次第で修理を受け付けてくれることもありますが、あくまでそれは担当者の裁量次第です。

確実に修理を受け付けてくれるわけではありませんので、本体の具合が悪いと思ったら、まず自分で修理してしまおうとは思わずに、ソニー公式の修理に送ったほうが良いでしょう。

▼まとめ

PS4は精密機械です。

車の整備は整備士しか行うことが不可能なように、PS4の整備も基本的には専門家が行うことしか許されていません。

仮に素人の手で分解修理及び清掃を行ったとして、むしろ発生している症状を悪化させてしまうことがあります。

ユーザーが行えるのはベイカバーの交換と内蔵ハードディスクの交換のみですので、それ以上の分解が必要な事態になったら、ソニー公式に修理を申し込みましょう。

決して自分だけで分解を行おうなどとは思わず、行う場合は必ず自己責任で行いましょう。

ライター kanさん 20代 女性

 

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